天気はあいにくの雨。。。
スタートから雨になったのは2007年の京都〜鳥取の時以来だ。
しかも、今日はまとまった雨になるようで、出発してすぐに止んだ2007年の時とは状況が違う。
ということで、いきなりの雨装備で8:00に出発。
気温は18℃で霧雨。ほどよく涼しいといったところだが、湿気と雨具装備のため、すぐに暑くなってくる。
さらに、幟が強くなびくほどの向かい風が吹いており、過去最悪に近いコンディションだった。
相模湖までは、県道42号線、46号線を通り、国道413号線、414号線と進む。
途中、JR相模線の下溝駅付近で、八景の棚(はけのたな)という名所がある。
晴れていれば丹沢山系が一望できるポイントなのであるが、今日はあいにくの天気だったので、景色のいい公園まで入ることなく、道沿いで写真を撮るにとどまった。
-(左)八景の棚 (右)今日は雨装備-
さらに県道を進み、谷ヶ原浄水場を過ぎたあたりで、腹ごしらえのため、近くのバーミヤンへ。
朝は家でそれなりに食べてきたのだが、早くもエネルギー切れになりそうだったので、モーニングセットをいただくことにする。
ここで10:10、走行は31kmであった。まだまだ先は長い。
30分ほど休憩を兼ねて食事をして、先へ進む。
間もなく、城山ダムが見えてきた。
展望台があったので、寄ってみる。
-城山ダム-
雨は少し、弱くなってきた。
このままの調子なら、問題なく走りきれるだろう。
11:50に相模湖へ到着、ここまで44km。
このころから雨脚が少し強くなっていく。ヘルメットの隙間から水が滴り落ちてくるのがわかる。
相模湖公園は、雨のためか人出がほとんどない。昼休みの土木作業員らしき人を見かけたくらいだった。
そういうことで、特にやることもないので、先に進む。チェックポイントとして、相模湖駅へ少し休憩を兼ねて立ち寄った。
-(左)相模湖到着 (右)相模湖駅にて-
相模湖から一駅、藤野を過ぎると、間もなく山梨県へ入る。
このあたりで雨は土砂降りに近い降り方になってきた。
-(左)山梨県へ。雨がかなり強くなってきた (右)中央線を跨ぐ-
13:05に四万津のコンビニで休憩。かなり濡れているので軒下に自転車を寄せて、そこで休む。
雨はしばらく降り続く。ピークに比べると弱くなってきたが、しっかりと降り続いている。
ずっと雨に打たれていると精神的にもつらいものがある。ただ、それが体力面から気を紛らわす作用があることもまた事実。今回も膝の調子が心配だったので。
一方の風は、朝のような強い向かい風はおさまったが、まだわずかに向かい風が吹いている。
鳥沢駅で再び休憩。お菓子でエネルギーを補給する。ちょうど駅から出てきた乗客からの視線を感じつつ、先へ進む。
少し走ると、猿橋に到着。
岩国の錦帯橋、木曽の棧と並ぶ日本三奇橋の一つで、現存する唯一の刎橋(はねばし)である。
雨が降り続くような天気だからか、誰も人がいない…。
-(左)刎橋の特徴である刎ね木が橋の下に積み上がっている (右)上から-
猿橋から一駅で大月へ到着。ここで14:40、走行は74kmであった。
-(左)富士急行 (右)東京乗り入れ車では貴重な存在となってしまった201系-
大月を出ると、昼食のためガストへ。
これからの笹子峠越えに備えて、できるだけの補給をしておく。普段は食べない山盛りポテトフライを追加で注文してしまった。ドコモのプレミアクラブの優待があって半額で食べられるというのもあったけど(笑)
スパゲッティと合わせて1400kcal也。
さて、15:40に出発。
ここからは勾配が少しずつきつくなっていく。いよいよ笹子峠に向けての上りが本格的に始まる。
ガストを出るころには、雨は霧雨になっていた。
-(左)東京からの100キロポスト (右)天気は相変わらず-
一日雨に打たれていたせいか、雨具を通ってジャージに水が染み込んできていた。休憩の後は特に、身体が冷えてくる。
これから標高が一気に上がることも考えると、寒さ対策が必要かもしれない。
ペダルも意外に重い。
雨を気にしすぎたせいか、思いのほか体力を使っていたことに気づく。
ここへ来てペースがかなり落ちてきた。巡航は15km/hといったところだろうか。
17:10に笹子峠への分岐点に到着。ここまで89kmであった。
ここから笹子峠まで5.6km、標高差約350mを進んでいく。
甲州街道をそのまま強行突破するプランも考えたが、20号線の新笹子隧道は自転車にとって日本屈指の危険なトンネルで、片側1車線で路肩が狭く歩道無し。大型車が高速で行きかうトンネルを延々3kmも走るのは、さすがに安全面を考慮すると断念せざるを得なかった。旧甲州街道で笹子峠を超えるのは、体力的には相当辛いルートになることは間違いない。
-(左)工事中立ち入り禁止!? (右)笹子峠旧道への分岐。左が旧道、右が新道-
左の写真の方向が笹子峠への道と勘違いしていまい、立ち入り禁止=笹子峠に行けない と思ってしまったが、どうやらリニア新幹線の建設用に作られた工事用道路のようだった。
道は、旧「甲州街道」ではあるが、林道に近いイメージ。
思ったよりも舗装の状態は良い。頻繁に整備されているのだろうか。
-(左)なぜか踏切がある (右)まさに林道-
-道の様子-
途中、矢立ての杉まで近道となっている「笹子峠自然遊歩道」がある。そこから遊歩道で800m、または引き続き道なりに行くと1.7kmで矢立ての杉へ辿り着く。
事前のリサーチでは、上から行ったほうが道路から近いという情報を得たので、このまま道を進む。
まぁいずれにしてもこんな天気だし、荷物も多いので、自転車を持って遊歩道を歩けるような状態ではない。
この辺り、とにかく人の気配が全くない。
峠まですれ違った人はなし。
…あ、違う、分岐して集落を過ぎた後に、足元の頼りないおばあちゃんが一人で峠のほうへ歩いているのを追い抜いたくらいか。
さすがに峠というだけあって、勾配は半端ではない。6〜8km/hでゆっくり確実に上がっていく。
体力的にそろそろ限界近かったが、動けなくなるほどでもないので、時間さえかければ攻略できる。
しかし、今度は日の入りが心配になってきた。峠を進んでいる時点で17時を過ぎている。暗くなるまでに、峠を越えて20号線に合流しなければ、かなり危険な走行になってしまう。峠の下りをライト一つで走行するような事態はさすがに避けたい。それに、峠の下りを颯爽と走るのが今日の楽しみの一つでもあるので。
さて、そんなことを考えながら、まだかまだかと思いながら、矢立ての杉へ到着。
道から少し入ったところにあるので、自転車を置いて100mほどを歩く。
砂利道を歩いて1分ほど、目の前に大きな杉が姿を現した。
ところが、日没で少し薄暗くなってきたことと、雨ということが相まって、異様な雰囲気に包まれていた。
-(左)矢立ての杉 入口 (右)矢立ての杉(中央右寄りの太い杉)-
周りは霧がかかっていて薄暗く湿った空気で、人が誰もいない。
樹齢1000年を超える杉の荘厳な佇まいもあって、何だかスピリチュアルな存在に対するただならぬ恐怖感に襲われた。
東屋のような休憩スペースがあるのだが、雨に濡れていたのと、時間もなかったので写真を撮ってすぐに撤収。
…本当の理由は、怖かったから(笑)

-ダイナミックレンジが狭いため、うまく写らず-
矢立ての杉を出発。ここから峠までは1.7km。間もなく18時を迎えようとしていた。
この距離がものすごく長く感じられた。
峠さえ越えてしまえば、あとは標高を落としながら走れるわけで、今日の実質的なゴールとも言える場所である。
サイクルメーターの距離計、時計の高度計と睨めっこしながら、重いペダルを踏み、確実に進んでいく。
雨は相変わらず霧雨。日中の雨の勢いに比べれば、かなり落ち着いてきた。
道が直線になり、視線の向こうにようやくトンネルが見えてきた。笹子隧道である。
到着は18:15、走行距離は95kmであった。
トンネルの脇には笹子隧道に関する解説が書いてあり、登録有形文化財のプレートが張り付けてある。
とにかく周囲は薄暗く、満足に写真も撮れない。
晴れていたら、「大自然の中」という感じがもっと出るのかもしれないが、今日はどちらかというと不気味な印象が強い。
とにかく、通らないと先に進めない。意を決して、トンネルへ。
-(左)笹子トンネル (右)大月側から とにかく薄暗い-
トンネルは照明などなく、はるか先に小さく見える反対側の明かりが出口であることを示しているだけだった。
コレ、もし日没後に辿り着いていたらと思うと恐ろしい。出口の見えないトンネルに飛び込まなければならなくなるところだった。
ただでさえ、この真っ暗なトンネルを通るのに勇気がいるというのに。
トンネル内にはひんやりとした空気が漂う。生き物の気配はなく、ただ前に見える明かりが段々と大きくなっていくことだけが確認できる。
暗闇に押しつぶされそうな感覚といえば適当だろうか。目の前の一点の明かりから目を離した途端、上下左右から感じるトンネルの闇が自分を飲み込んでいきそうな感覚に襲われる。
と、そんなことを考えながら、トンネルを通過。
大月市へ入る。
ここから先はひたすら下り。
落石や大きな枝などに注意しながら、20号線を目指す。
途中、旧甲州街道はその昔、多くの人が往来していたことを感じさせる茶屋跡を二つ見かけた。甘酒茶屋と桃の木茶屋の跡だった。
-(左)甘酒茶屋跡 (右)桃の木茶屋跡-
しばらく、林道の下りが続く。
思ったより障害物が少なく、走りやすかった。ただ、路面が濡れているので、落ち葉や泥でのスリップには細心の注意を払っての走行となる。オマケに水はねもあるので、せいぜい30km/h程度での走行となった。毎度のことだが、峠はブレーキへの負荷が大きい。
峠から20分ほどで20号線に合流。
残るは甲府まで。道なりに高速走行で距離を稼ぐ。
勾配は緩やかな下りが続くが、幸いにもここで強めの追い風が吹き、楽々30km/h以上で巡航できた。
勝沼バイパスは自転車通行可なので、そのまま勢いに乗って走る。
途中、国道140号線に右折し、411号線へ移り、甲府駅を目指す。
中心部が近づくにつれ、交通量が増えてきた。
甲府駅到着は20:00、走行距離は125kmであった。ほぼ想定通りの距離だった。
連日走るなら、このくらいがちょうどいい距離だ。
…昔のように初日に200km近く走るような無理はできない(笑)
駅前の小作で夕食にした。山梨といえば、ほうとう。
-(左)甲府駅にて (右)小作にて、ほうとうセットをいただく-
駅から少し走ったところのホテルに泊まる。
とにかく雨に翻弄された一日だったが、笹子峠は怖くも辛くも、終わってみれば楽しかった。
明日もかなりの標高差が待っている。疲れを残さないようにしよう。

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