トワイライトエクスプレス スイート乗車記 (11)
〜 北海道へ〜


五稜郭を出てしばらくすると、北海道らしい自然の中を走っていきます。

    
七飯駅                                 小沼



5:38に大沼付近を通過、大きな沼と霧に包まれた幻想的な景色でした。
あいにく天気は雨で、少しずつ、窓に水滴が付いてきます。


    
東山駅 小さな駅が続きます          姫川駅 線路の先には駒ケ岳が見えます



    
内浦湾と駒ケ岳


6:10頃、車掌さんのおはよう放送が入りました。
深夜の蟹田駅でJR西日本の車掌さんと交代し、JR北海道の車掌さんが終点まで案内します。
札幌到着9:52分までは残り3時間半ほど。ここまでくれば、あっという間です。



    
山越駅                          長万部駅


6:35頃、食堂車より、朝食の案内放送がありました。1回目は6:45から30分です。


6:55に、食堂車のクルーからモーニングドリンクが届けられました。
紅茶とオレンジジュース、そして水。
おしゃれなティーカップとお盆です。
…後で分かったのですが、この10分前に一度届けに来てくれていたらしく、眠ってしまっていたため気づきませんでした。スミマセン。。。



モーニングサービス



7:02に小幌駅を通過。鉄道のみアクセスできるという秘境駅ですね。両側をトンネルで挟まれているので、姿が見られるのはほんの一瞬です。


    
小幌駅構内                               札幌寄りトンネル出口



7:17に北海道最初の停車駅である洞爺駅に到着。ここでは、食堂車のクルーが朝の新聞を取りにホームを走るという光景が見られます。
トワイライトエクスプレスのA寝台の乗客に配られる朝刊は、ここで調達されます。



7:25頃、朝食は大きなトレイに乗って、一つずつ運ばれてきました。メニューは、和食と洋食一つずつにしました。
受け取りの時に、代金をクルーに渡します。どちらも1食1500円です。

和食は、ご飯、味噌汁、温泉卵、漬物、煮物、焼き魚、生野菜です。
洋食は、パン、スクランブルエッグ、ハム、サラダ、フルーツ、オレンジジュースです。
見たところ、和食の方が充実しているように見えるのは気のせいでしょうか。
それでも、多すぎず少なすぎずの量だったと思います。
かなり大きいので、リビングスペースのテーブルに二つ、はみ出るように置いて食べました。


    
洋食                                      和食



7:26頃、進行方向左手後方には有珠山と昭和新山が見えてきます。ちょうど、そのタイミングで車掌さんによる放送が入りました。


    
有珠山と昭和新山



7:40には、新聞(朝刊)販売の放送がかかります。スイート、ロイヤルはサービスですので、放送の時点で部屋の前に配達されています。


8時過ぎにクルーが来て、食後のコーヒーを運んでくれました。
朝食が終わった後、食器を廊下に出しておけば、片付けてくれます。
結局、ウェルカムドリンクは飲まなかったので、持って帰ることにしました。せっかくの20周年記念ボトルですし。ウェルカムドリンクと一緒に運ばれ
てきたワイングラスやお茶セットも、この時点でクルーに回収されます。



さて、22時間を超える長丁場も残り2時間を切りました。
振り返ると、あっという間でしたね。時間を持て余すかと思っていた妻も、暇つぶし道具を使うこともなく過ごせたようです。

残り時間は、荷物をまとめて、札幌までの景色を楽しみます。
そうそう、スイートルーム限定のバスローブを着てみました。浴衣と違い、結構着心地がいいですね。ある意味、分厚いバスタオルを巻いていると
言えなくもないですが。


    
バスローブ                   浴衣



9:56に札幌へ到着。
少し、部屋から出るのに手間取っていたら、「到着してますよ〜」という車掌さんの声が聞こえてきました。
焦りつつ、部屋のドアを開けて出る準備ができていることを知らせる。
最後に、部屋の出口で写真を撮って、トワイライトエクスプレスを降りました。


    
札幌到着                 車庫へ引き上げていく



豪華寝台特急の旅はいかがだったでしょうか。
拙文でしたが、ここまで読んでいただいてありがとうございました。

大阪を昼に出発して、22時間近くの長旅でしたが、車内では全く退屈せずに過ごせました。
沿線の見どころも随所にあり、都度車内放送が入るので飽きませんね。
一生この部屋には乗れないかもしれませんが、また乗ってみたいと思わせる、魅力溢れる列車です。

設備的な満足感ももちろんですが、車内のスタッフによるサービスの良さがトワイライトエクスプレスの特徴であると改めて感じました。
「お客さんへのおもてなし」を重視したサービスは、今後、寝台特急が生き残っていくための一つの道でもあるのかなと思います。

豪華寝台特急は、ソフトの良さでトワイライトエクスプレス、ハードの良さでカシオペアという印象ですね。
お部屋のグレードを選ばなければ、デビュー当初から比べると寝台券も比較的取りやすくなってきています。どちらもそれぞれの良さがあると思う
ので、ぜひ実際に乗ってみて、寝台列車の旅を満喫してみてください。



トップページへ


戻る
戻る


Copyright (C) 2010-2016 maruemon All Rights Reserved